こちらの記事では、初心者から上級者の方まで利用することになるであろう、移動平均線(Moving Average Line 略してMAとも言われます)について詳しくご紹介・解説していきますね♪

これを使いこなせるようになるだけで、FXの上達具合がかなり変わっていくから重要だよ!!!
FXやその他トレードにおいて、インジケーターやオシレーターという、トレードを助けてくれるテクニカル指標がありますが、移動平均線もその1つです!
それらは、移動平均線の考え方をベース生まれたものが多いため、移動平均線はもはやインジケーター界とオシレーター界の『母』のような存在なんです!
つまり、移動平均線を知ることは基本を知ることになります。この先稼いでいくためにインジケーター等を利用することはあるかと思いますが、母なる存在の移動平均線を利用せずして何がトレーダーですか!(笑)
この記事を一読すれば、移動平均線のことを大体知ることができるので、ゆっくり進めていきましょう♪
移動平均線とは?
上記で説明を軽くしましたが、移動平均線と聞いても、初めて聞いた人はきっと『?』ですよね…大丈夫です!まず最初に画像で見てもらいたいと思います♪

こちらはXAU/USD(ゴールド/アメリカドル)のチャートに、14日単純移動平均線と200日単純移動平均線を出している状態です!
こんな風に、チャートについていく感じで推移するんですよね~

移動平均線には、短期・中期・長期線があって、大体トレーダーはそれらのうち2,3本出してトレードすることが多いですね♪
上記チャートは『Trading view』を使用していますが、とても見やすいのでよろしければこちらの記事もどうぞ♪
移動平均線の計算
ここから少し小難しい話になっちゃうんですが、後述する移動平均線の種類の1つ『単純移動平均線』の計算方法について解説していきますね。

何事も、その仕組みを知っておくのは大事だよ~
単純移動平均線(SMA)とは、一定期間の価格の平均を結んで出来上がった線のことを言います。
仮に、5日SMAを算出するとすると、計算式は次のようになります!
(5日目の終値+4日目の終値+3日目の終値+2日目の終値+1日目の終値)÷5=平均値
SMAの計算方法は、『n期間の終値を合計して、nで割る』とされていますので、5日分を足して、5で割る、ということですね♪
そして、この移動平均線は、過去の終値を平均して算出しているため、『遅行指標』とされています!

……え???
となってもおかしくないですよねw
なので、画像もつけて説明しちゃいますね♪

この画像で、最新のローソク足から見て、2つ前のローソク足が確定する時の移動平均線(SMA)の位置について、このような感じになります!
陽線の終値はローソク足実体の上側、陰線は実体の下側なので、青の横線でわかりやすく印をつけておきました♪
3つ前のローソク足のSMAについて知りたいから、その3つ前のローソク足を含めた、そこから5つ前のローソク足の情報が必要なんです。

移動平均線は遅行指標なので、3つ前のローソク足が確定するまでは、その3つ前のローソク足の移動平均線は確定しないんだよ♪

なら次の移動平均線の位置と計算はどうなるの?
これについても、画像で説明しますのでご安心してください♪

5日の移動平均線を算出するために、ローソク足が1本更新されて確定した場合(この画像では、1つ前の陽線ローソク足)、さっき計算に使っていた一番左のローソク足は計算から除外します!
そして、一番右(更新した新しいローソク足)を計算に含めることになるんです♪

移動平均線が更新されるごとに、計算に含めるローソク足がどんどんズレていくんだね。
移動平均線の種類
上記で解説したのは、単純移動平均線(SMA)という移動平均線で、他にも様々な種類が存在しますが、代表的な3つの移動平均線について解説しちゃいますね♪
種類 | 英語名 | 特徴 |
単純移動平均線 | SMA(Simple Moving Average) | 一定期間の終値の平均。最も基本的でなだらかな線 |
加重移動平均線 | WMA(Weighted Moving Average) | 各価格に重みを付けて平均を取る。EMAよりも計算が複雑なことも。 |
指数平滑移動平均線 | EMA(Exponential Moving Average) | 直近の値により重みを置く。反応が早く、短期トレードに人気。 |
なぜ他のを紹介しないのかと言いますと、単純に世に出回っている情報が上記よりも少なかったり、上記が王道であるため、これらだけで勝てる人が多いんですよね~。なのでわざわざ紹介する必要がないのです♪

SNSのFX仲間でTMA(三角移動平均)やらJMA(ジュリク移動平均)やらを使っている人を聞いたことがありませんでした(笑)
こちらをクリックすると「SMA・EMA・WMAの違い」を表示
項目 | SMA (単純移動平均) |
EMA (指数平滑移動平均) |
WMA (加重移動平均) |
---|---|---|---|
計算方法 | 指定期間の終値を単純に平均 | 直近の終値に指数的な重みをかけて平均 | 近い期間に大きな重みをかけて平均 |
価格への反応速度 | 遅い(なめらか) | やや早い | 非常に早い |
ノイズの多さ | 少ない | 中程度 | 多い |
向いているトレード | 中長期トレード | スキャルピング・デイトレ | 超短期スキャルピング |
代表的な使い方 | 200SMAでトレンド判断 | 5EMA × 20EMA クロス | 反発・反転狙いの精密判断 |
使用者の多さ | 多い(王道) | 多い(スキャル人気) | 少なめ(上級者向け) |
結論から先に言いますと、WMAは、この中で利用者がかなり少なく、しっかりとした目的がなければ他の2つを利用するのをおすすめします!
3つの違いについて上記ボタンで既に解説しましたが、その詳細を画像付きでこれからしていきますね♪

こちらは『MT5』のチャートでの解説になりますが、このように、それぞれの200日移動平均線を出して比較してみましょう♪
なぜ200日MAを表示させているのかといいますと、FXの1年の営業日は200日で、その価格を平均化しているため、『1年のトレンド』を見ることができるからなんです♪
これは、大口(機関投資家)や多くの個人トレーダーが注目しているため、とても重要な平均線になります!
MT4やMT5を利用したい!という方は、ダウンロード方法についての記事を掲載しましたので、こちらをどうぞ♪
単純移動平均線(SMA)
今回、SMAはAQUA色で表しています。
このSMAは、世界で一番利用者の多い移動平均線でありますが、終値の平均で求めていくものになります。

シンプル・イズ・ベスト!!!
というくらい使われているのですが、このSMAは、他の2つに比べてものんびり動いているのが見てると分かるかとおもいます!
このように、のんびり動いているため、スイングや中長期トレード等に向いているとされています。
指数平滑移動平均(EMA)
このEMAは、RED色で表しています。
上記の違いまとめのところでも解説していますが、こちらはスキャルピングに向いているものとされています。
理由としては、SMAよりも直近の価格に重みをおいて計算することで、価格変動に敏感に追従しているからなんです♪

SMAが守りで表すなら、EMAは攻めだね!
加重移動平均(WMA)
上記チャートでWMAは、緑色で表示させています。
EMAよりもSMAに対して価格への反応速度が早いので、秒スキャに向いているとされています。
こちらに関しては、利用者自体他の2つよりも少ないので、初心者の方は血眼になって知るような内容ではないですね、どちらかというと中級・上級者向けのものになります。
そもそも、利用者が少ないということは、そのWMAのラインを見ている人が少ないという事だから、WMAのテクニカルが効く可能性も、他の2つよりも低いことに繋がります!

私自身、スキャルピングも行っていますが、WMAよりもEMAをメインで利用しています♪
初心者はまずどの移動平均線から使うのがベストなのか

とりあえずSMAを表示させとけばOK!!!
EMAやWMAは、単純移動平均線(SMA)の弱点を補う形で誕生した派生型なんです。
つまり、移動平均線の基礎となり、かつたくさんの人が見ているSMAをとりあえず使っていれば問題はありません!

分かった!それじゃさっそくSMAを表示させてトレード始めてみる!
初心者でも、数か月から1年くらいローソク足を見てきた人なら問題ありませんが、もう本当に始めたばかり(今日始めます!)みたいな人の場合、まず最初はローソク足のみでチャートを見てみましょう!
結局のところ、この移動平均線自体もローソク足を基に誕生したインジケーターなわけで、ローソク足が確定してから、移動平均線も確定するものです。
ローソク足は移動平均線を含む全ての母親なんですから!
上記でも説明しました『遅行指標』なので、ローソク足1本の形や全体の波形を理解できずに、最初から移動平均線頼りにするのはこの先危険です。
せめて1か月くらいは、ローソク足自体の形状や波形を集中勉強をしてから表示させていきましょう♪
移動平均線は1本だけじゃなく、複数本を同時に出してトレードしよう
移動平均線について、ある程度説明をしてきましたが、1本だけ表示させてトレードするのも悪くはないです。
しかし!移動平均線の良さを最大限出してトレードするには、複数本表示させるのがさらに良いです!
人によっては、2本表示したり3本表示したりしますが、私としては3本が良いのではないかと思います。
というのも、200日移動平均線は重要であり、全体のトレンドの方向も掴みやすいものの、単独ではダマシに遭う確率も上がってしまうのです…。
ですが、3本表示(期間はそれぞれ別々)すると、短期・中期・長期(200MA)ならば、総合的に判断することが可能であるため、ダマシに遭う確率も下がります♪

200MAを表示するのが良いとは分かったけど、他の期間は何が良いの…??

例えば、このチャートで表示させているSMAは、短期が20、中期が50、長期が200です。
3本表示させることによって、青丸のところのように、明確なトレンド転換を知ることができます!
必ずしもこの期間(20・50・200)でなければならないというわけではなく、他の期間を使ってトレードをしている方もたくさんいらっしゃいます♪

複数のMAを表示させることをおすすめしますが、変な期間(例えば67日等)を表示させてもほとんどの方が見ていないので、みんなが見ている期間を表示させましょうね!
短期MAの期間例 | 5,10,14,15,20,21,25日 |
中期MAの期間例 | 50,60,75日 |
長期MAの期間例 | 100,200日 |

スイングだけでなく、スキャルピングをやる際にも表示させていますが、私は2つのEMAを表示するようにしてますね。
移動平均線を実際に使う際のトレード方法
複数の移動平均線の向きと同じトレンドに、順張りして利益を取っていく手法
さて、移動平均線について、色々と学んできましたが、この移動平均線を実際に使ってトレードをしていく時、どのようにしてトレードをしていくかを解説していきましょう♪

うおおおおおおやるぞおぉぉぉ!!!
上記で使った短期20・中期50・長期200のSMAと過去チャートを使って解説していきます!

このチャートは4時間足で表示しているチャートです♪
画像で見て分かる通り、ローソク足が、200SMAを上に超えて上昇トレンドを形成している状態です。そして、場所によっては、一時的に20と50SMAをも上に超えて上昇しているという強い上昇トレンド状態ですね♪
このように、強い上昇をしている時は、15分足等の短期足を使ってこの4時間足の上昇分の利益をロングエントリーで取ったりするような手法があります。
また、上昇の逆の下落時も同じようにショートエントリーで利益を狙っていきます!

いわゆるMTF(マルチタイムフレーム)分析だね。
短期足から長期足までしっかり見て分析することで、長期足のトレンドを短期足で取っていく、といった流れです!
このMTF分析は、フラクタル構造に基づいた方法になります。
フラクタル構造とは、例えば1時間足でも日足でも似たような値動きのパターンが見られる構造をしていることを指します♪

これが、フラクタル構造のイメージ図です!
全体の中で、一部を切り取ってもその全体と同じような形状をしているのがフラクタル構造ですね♪

例えば、ブロッコリーなんかもフラクタル構造でできあがってる食品だから、時間がある時に見てみて♪
ゴールデンクロス・デッドクロス時を狙って稼ぐ手法
移動平均線の値動きによって、『ゴールデンクロス』や『デッドクロス』といった現象が起こります。
これについても実際のチャートで見てみましょう!


ん?なんか移動平均線とローソク足が交差している…?
どちらのクロスも、200日移動平均線とローソク足が交差しているのがわかりますよね。
そうです、ゴールデンクロスとは、短期移動平均線が長期移動平均線を下から上へ上抜ける時のことを言い、デッドクロスとは、短期移動平均線が長期移動平均線を上から下へ下抜ける時のことを言うのです♪
短期移動平均線は、ローソク足の動きをもろに反映していることから、短期と長期が交差したら、自然とローソク足と長期移動平均線も交差してしまうということになるんですね!
このゴールデンクロスが実際に起こったら、値動き的には上昇トレンドであるため、ロングエントリーして狙える。また、デッドクロスをした時も同様に、ローソク足が下落トレンドを形成しているから、ショートエントリーを狙えちゃうってわけです♪

移動平均線は、遅行指標ではあるけど、トレンドなのかレンジなのかが一目で教えてくれるからすごく便利!
エントリーは慎重に!レンジ(横ばい)の時のトレード

白い四角の中を見ていただくと分かると思いますが、トレンドを形成していないですよね。移動平均線も行ったり来たりでソワソワしています(笑)
こういったトレンドレス(高値と安値更新がない)状態では、慎重にトレードをする必要があります!
レンジ相場の時は、いつ逆行するかわからないため、『上昇してきたワクワク!』で入ってもいきなり下落する可能性があるためですね。

順張りでトレードしている方は、ここは安全を取ってトレードをしない!という手も全然アリです!
その逆で、逆張りトレードをする方(するつもりの方)はレンジ相場の上限と下限をしっかり分析してトレードしましょう♪
ローソク足と移動平均線の反発を狙う手法
ローソク足は、度々移動平均線に対して反発しているところを見かけます。特に200日移動平均線なんかはすごく分かりやすいです!

こちらを見ていただくと、200SMAに分かりやすくローソク足が反発しているのが見て分かりますね♪
このように、チャートが上昇トレンドの時に、ローソク足が200SMAまで下落してきた時は、『押し目買い』という形でロングエントリーするのがおススメです!

私個人のやり方ですと、落ちてきたところをそのまま『ロング!!!』ってよりは、少し戻ってきてからロングを入れるという、ハッキリとチャートが自分の望む方向に進み始めてから、エントリーしてますよん♪
他の短期線も中期線も反発しているところは所々ありますが、200SMAは特に意識されやすい期間です!
みなさんもこういったところを、MTF分析しながらエントリーしてみてください♪
移動平均線は強力なインジケーター
ここまで読んでいただいて、移動平均線がどれくらい便利なのかが少しでも理解できたかと思います!
他のインジケーターよりも、シンプルな見た目でありながら、トレンドやレンジ、エントリーポイントまでもしっかりと教えてくれる優秀な機能を持ち合わせているんですね♪

他のインジケーターを使うよりは、最初にまずはこれを使ってみた方が良いくらいだよ!
結構長い記事となってしまいましたが、読んでいただきありがとうございました☆彡
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